水のコラム

トイレの下水はどのように処理されている?下水トラブルの原因や解決法もあわせて解説

2023年09月27日  トイレ

トイレと下水は、私たちの生活に欠かせないインフラです。

トイレで排出された汚水は、下水道を通じて浄化処理された後、川や海に放流されます。

しかし、トイレの下水は、臭いの問題やつまりなどのトラブルが発生することも少なくありません。

本記事では、トイレの下水の仕組みや種類、臭いやトラブルの原因と対処法を解説しますので、ぜひ参考にしてください。

そもそも「下水」とは?

私たちの生活から排出される汚水や生活雑排水は、そのままでは環境に悪影響を及ぼし生活環境を清潔に保つことができません。

しかし、下水道によって適切に処理することで、清潔で快適な環境の維持につながります。

このセクションでは、下水と下水道の基礎知識について解説します。

私たちの生活を支える重要なインフラである下水道について、詳しく知ることが、より衛生的な生活を送るために大切です。

 

清潔な環境は下水・下水道のおかげ

清潔な生活環境を維持するために、下水と下水道が重要な役割を果たしています。

下水とは、生活排水や雨水などが集まったもので、これを適切に処理しなければ、衛生的な問題や環境汚染を引き起こす恐れがあり無視できない問題の1つです。

一方、下水道とは、これらの下水を適切に処理し、排出するための施設やシステムのことを指します。

トイレから流れる水も下水の一部であり、これが適切に処理されるからこそ、私たちは清潔で快適な生活を送ることができるのです。

 

下水管とは

下水管とは、汚水や雨水を流すために地下に埋設した管のことです。

下水道を構成する重要な部分であり、生活排水や雨水を適切に処理することで、衛生環境の向上や、河川や海の汚染防止に役立ちます。

下水管には、大きく分けて汚水管と雨水管の2種類があります。

汚水管は台所やトイレ、浴室などの生活排水を、雨水管は降雨時の雨水を流します。

下水管は、私たちの生活を支える重要なインフラです。

その重要性を認識して、適切に利用しましょう。

 

下水道の種類

下水道の種類は、汚水と雨水をどのように集めるかで2つに分けられます。

ここでは、下水道の種類とそれぞれのメリット・デメリットについて解説しますのでぜひ参考にしてください。

 

合流式下水道

合流式下水道は、汚水と雨水を同じ管路で集める方式の下水道です。

この方式のメリットは、建設費が安く道路幅が狭くても施工が容易ということです。

一方、デメリットは大雨時に雨水の量が多くなると、管路が溢れて未処理の汚水が川や海に放流される恐れがあります。

また、雨水の汚れが下水処理場で処理されないことも見過ごせない問題です。

 

分流式下水道

分流式下水道は、汚水と雨水を別々の管路で集める方式の下水道です。

そのため、大雨時に雨水の量が多くても、汚水が川や海に放流されることはありません。

また、雨水の汚れも下水処理場で処理されるというメリットがあります。

しかし、建設費が合流式下水道より高く、道路幅が広い場所で施工が必要というデメリットもあります。

 

トイレの下水はどのように処理されているのか

トイレからの下水には、さまざまな処理方法が存在することをご存じでしょうか。

トイレは基本的に下水管に直結され、浄化槽が設置されている場合や下水道が整備されている地域ではそれぞれの方法で処理が行われます。

一方、どちらも利用できない場所で同じ手段が取られることはありません。

このセクションでは、それぞれの処理方法について詳しく解説します。

 

トイレは下水管と直接つながっている

トイレから排出された下水は、下水管に流れ込みます。

下水管は、地域によって異なりますが、公共下水道と呼ばれるものが一般的です。

公共下水道は、自治体が維持管理し、下水処理施設へと接続されています。

トイレの下水の処理方法は地域により異なりますが、浄化槽がある場合には自宅の敷地内にある浄化槽に汚水が流れて行く仕組みです。

下水道が通っている地域では、屋外排水管から接続桝を通って下水道に繋がっています。

 

トイレの下水の処理方法

ここでは、トイレの下水処理方法について、浄化槽がある場合、下水道が通っている場合、浄化槽も下水道もない場合の3つの処理方法について解説します。

 

浄化槽がある場合

浄化槽がある場合は、トイレから排出された汚水は浄化槽に流れます。

浄化槽は、汚水を微生物によって分解し、きれいな水にする装置です。

浄化槽で処理された水は、地下水や河川などに放流されます。

 

下水道が通っている場合

下水道が通っている場合は、トイレから排出された汚水は下水道に流れ、下水処理場できれいな水に処理されます。

そのため、トイレから排出された汚水は、下水道に流すことが必要です。

下水道は、地域の下水処理施設に繋がっており、そこで汚水を処理します。

下水処理施設は、沈砂池や沈殿池などで汚水を分解し、有害物質を取り除く役割をもつので大変重要です。

最終的には、きれいな水が河川などに放流されます。

 

浄化槽も下水道もない場合

下水道や浄化槽がない地域では、汲み取り式トイレが一般的です。

この方式では、トイレから出る汚水を一時的にタンクに溜め、定期的に専用の車両で汲み取り、処理施設で処理します。

しかし、この方式は臭いが発生しやすく、また定期的な汲み取りが必要となるため、維持管理が大変です。

それでも、下水道や浄化槽の設置が難しい地域では、この方式が選ばれます。

したがって、トイレの下水処理方法は地域や状況により最適なものを選択することが重要です。

 

下水がつまりやすい排水管とつまりにくい排水管

このセクションでは、壁排水と床排水の特徴を比較しながら、下水がつまりやすい排水管とつまりにくい排水管について解説していきます。

 

マンション等に多い壁排水

壁排水は、マンションや集合住宅に一般的に見られる排水方式です。

この方式では、便器やシンクからの排水が壁に設置された排水管に流れ、最終的に地下の下水道に接続されます。

壁排水は配管が壁内に埋め込まれており、外部からの影響を受けにくい特長があります。

そのため、一般的にはつまりにくいとされています。

ただし、定期的な点検やメンテナンスは依然として重要です。

 

戸建てに多い床排水

床排水は、戸建て住宅に多く見られる排水方式です。

この方式では、排水口が床面に設置され、排水は床下に流れて地下の下水道に接続されます。

床排水の特長は、比較的シンプルな構造であることと、排水口が地上にあるため利便性が高いことです。

ただし、床排水は排水管が床下に埋設されていることからつまりやすいため、適切なメンテナンスを実施することが大切になります。

 

トイレが下水臭くなってしまう原因と解決法>

トイレから下水臭いと感じたら、早めに原因を特定して対処しましょう。

ここでは、トイレが下水臭くなる原因と解決法を解説します。

 

封水切れ

封水切れとは、トイレの排水トラップ内の封水が減少または完全になくなる現象を指します。

封水の主要な役割は、排水管の臭いを遮断することです。

封水がなくなると、排水管からの臭気が室内に流れ込むため、トイレが下水のような臭いを放つことがあります。

では、なぜ封水がなくなるのでしょうか。

主な原因として以下の点が挙げられます。

 

  • ●排水管の汚れ:排水管内の汚れが原因で水の流れが悪くなり、封水が排水管へ流れてしまう
  • ●補助水管の外れ: トイレタンク内の補助水管が外れると、封水の水位が下がり、排水管の臭気が上がりやすくなる
  • ●誘引現象::主にマンションで、上階の住民が大量の水を排水すると、封水が排水管へ流れ出してしまう。
  • ●蒸発現象::長期間家を空けると、封水が蒸発してしまう

 

これらの原因を知ることで、適切な対処法を取ることができます。

 

封水切れの原因に応じて対処しましょう

封水切れの対処方法は、原因に応じて異なります。

まず、排水トラップ内の汚れや異物を定期的に清掃し、封水を確保することが大切です。

封水レベルが低い場合、封水を補充することも必要です。

しかし、封水の交換が必要な場合や封水切れの原因が劣化などによる場合、専門家に相談し修理または交換を検討することが重要です。

以上のように、封水切れの解決には、定期的な点検と保守も欠かせません。

臭いの軽減や解消には消臭剤を使用することも考えられますが、根本的な解決には封水の適切な管理が不可欠です。

 

排泄物の汚れやカビ

トイレの臭いや清潔さの維持において、排泄物の汚れやカビはとても気になるものです。

排泄物の汚れは使用後に適切に洗浄しなかった場合に生じ、カビは湿度や通気不良によって発生します。

これらの問題は快適なトイレ環境を損なう原因となります。

 

定期的な清掃を欠かさないようにしましょう

トイレの清潔さを保つためには、定期的な掃除が大切です。

トイレを使った後は、しっかりと洗い流して残り物を取り除くことが重要です。

これにより、排泄物の汚れやカビの発生を防ぐことができます。

さらに、湿度を管理し、適切な換気を行うことで、カビの発生を防ぐことができます。

 

排水管の不具合

トイレから下水のような臭いがする場合、その原因の一つとして排水管の不具合が考えられます。

具体的には、排水管内の気圧が変化した場合や、排水管を接続している部分に隙間ができているなどの不具合が、下水臭の原因となる恐れもあるため注意が必要です。

これらの不具合が生じると、下水から直接臭気が漂ってくる可能性があります。

 

専門業者に相談しましょう

トイレから下水のような臭いがする場合、専門家に相談することをおすすめします。

専門家は問題を正確に特定し、適切な対策を提案できます。

また、相談すること自体が問題を解決するだけでなく、気分を軽くして平静を取り戻すためにも有効的です。

専門家に相談することで、問題点が整理できたり、解決への糸口が見つかったりする場合もあります。

自分だけの問題と思いこんでしまう悩みも、共有することで新たな視点や解決策を見つける一歩に繋がることでしょう。

 

トイレの下水トラブルを専門業者に依頼するときのポイント

トイレの下水トラブルは、自分では対処できないことも多く、専門業者に依頼するケースが多いでしょう。

しかし、業者を選ぶ際には、費用や信頼性、アフターサービスなど、さまざまなポイントをチェックする必要があります。

このセクションでは、トイレの下水トラブルを専門業者に依頼する際のポイントを解説します。

 

費用相場を事前に調べておく

トイレの下水トラブルを専門業者に依頼する際の費用相場は、トイレの詰まりが約8,000円~約50,000円、トイレの水漏れが約5,000円~約50,000円となっています。

これらの相場を事前に把握しておくことで、適正な料金でサービスを受けられるようになるでしょう。

 

信頼できる業者を選ぶこと

信頼できる水道修理業者を選ぶためには、以下のポイントに注意しましょう。

 

  • ●水道局指定工事店かどうかを確認する
  • ●口コミや評判を調べる
  • ●見積もり金額と内容を比較する

 

水道局指定工事店は、水道局から一定の技術や知識を有していることを認定された業者です。

また、口コミや評判を調べれば、他の顧客の評価がわかります。

見積もり金額と内容を比較することで、適切な価格で修理を受けられる業者を見つけることが可能です。

また、対応が丁寧かどうかを確認することで、安心して修理を任せても良いかどうかを判断できるでしょう。

これらのポイントを踏まえて、慎重に業者選びを行うことが大切です。

 

アフターサービスのある業者であること

トイレの下水トラブルを専門業者に依頼する際には、アフターサービスのある業者であることが重要なポイントです。

修理後に調子が悪い場合、アフターフォローがしっかりしている業者であれば、再度の修理や点検を頼むことができます。

しかし、アフターフォローが不十分な業者に依頼すると、追加費用が発生したり早急な対応を取ってもらえなかったりと、満足のできる対応をとってもらえません。

このようなリスクを避けるためにも、アフターサービスの内容をしっかり確認して信頼できる業者を選ぶことが重要です。

 

まとめ

この記事では、トイレの下水処理について詳しく解説しました。

下水は清潔な環境の維持に不可欠で、トイレの下水は下水管と直結し、浄化槽や下水道を通して処理されます。

排水管の種類によってつまりやすさが異なり、臭いの原因は封水切れ、汚れ、排水管の不具合が挙げられます。

業者選びのポイントとしては、費用相場を確認し、信頼性の高い業者を選ぶこと、そしてアフターサービスの有無も重要です。

また、業者の過去の実績や口コミも参考にすると良いでしょう。

島根県でトイレの臭いが気になる場合は、お気軽にしまね水道職人にご相談ください。

しまね水道職人は、島根県で24時間365日対応している水道トラブル対応のプロです。

水道局指定工事店ですので、小さな修理から大きな修理まで、安心してご依頼いただけます。

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