水のコラム
ユニットバスの排水溝は複雑?構造や日々のメンテナンスの方法まで詳しく解説
ユニットバスを使用していて水が流れづらいと感じた方もいるのではないでしょうか。それはユニットバスの排水溝や排水管に異常が生じている可能性があります。
異常が発生しているときには素早く適切に対応していくことが大切です。そこで今回はユニットバスの排水溝の構造、ユニットバスの水が流れにくくなる原因、ユニットバスの排水溝の掃除方法、それでも状況が改善しない場合の対処法について詳しく解説します。
ユニットバスの排水溝の構造
まず、一般的に排水溝の下には排水トラップと呼ばれる部品が取り付けられています。排水トラップとは、排水管内からの悪臭の逆流や害虫の浸入を防ぐための役割を果たす部分であり、非常に重要な役割を果たしています。
多くの場合、浴槽と洗い場の2か所にそれぞれ排水溝があり、床下で1つの排水管に合流しています。また、構造の関係上、浴槽と洗い場の排水溝や排水トラップ、排水管でつまりが発生する可能性があります。
排水溝で軽度のつまりが起こっている場合には自力で修理可能ですが、排水管の奥でつまりが発生してしまえば専門業者による修理が必要となりますので、注意しましょう。
また、トイレ、洗面台、浴槽の3点ユニットバスの場合には、浴槽、洗い場、洗面台、トイレの4つに排水溝が取り付けられています。これら4つはトイレとトイレ以外の排水管で別々にわかれていくことになります。
これによりもしもトイレがつまりを起こしてしまっても、浴槽や洗面台にトイレの汚水が逆流しないようになっています。
しかし、築年数が経っているアパートなど集合住宅ではすべて同じ排水管につながっている場合があります。もしもその形式に該当している場合にはより注意が必要です。
ユニットバスは水が流れにくくなる
「ユニットバスは水が流れにくくなりやすい」といわれることがあります。ここではユニットバスにおいて水が流れにくくなる原因について解説します。
掃除ができていない
まず挙げられるのが掃除不足です。これはユニットバスに限った話ではありませんが、髪の毛や石鹸カス、皮脂汚れ、小さなゴミなどが排水溝やヘアキャッチャーに溜まっていると、詰まりを起こし水が流れにくくなります。
基本的に排水溝周辺の掃除やゴミの除去は3日から1週間に1度は行うようにしましょう。また、排水口掃除の適切な頻度は家族の人数や浴室を利用する頻度によっても異なります。
排水溝やヘアキャッチャーにゴミが溜まって水が流れなくなる前に掃除をする習慣をつけるようにしましょう。
洗い場の排水管がつまりを起こしている
洗い場の排水溝で水の流れがよくない場合には、もしかすると排水管ではなく排水管が原因かもしれません。定期的に排水溝の掃除やゴミを除去しているにもかかわらず、水の流れが悪い場合には、その奥の排水管を疑いましょう。
原因としてはヘアキャッチャーや排水トラップに引っかからなかった髪の毛や皮脂汚れ、石鹸カスなどが混ざり合ったドロドロの物質だと考えられます。このドロドロは時間とともに固まってしまい、さらにつまりを解消することが難しくなってしまいます。
初期の段階であれば、専用の洗剤を利用して洗浄することが可能ですが、排水管をふさいでしまい状況が悪化すると専門業者による対応が必要となります。
ユニットバスの排水溝の掃除方法
ではユニットバスの排水溝はどのように掃除できるのでしょうか。ここではユニットバスの排水溝の掃除方法について解説します。
排水溝の部品を取り外す
はじめにすることが排水溝の部品を取り外すことです。排水溝のすぐ下にある排水カバ―、ヘアキャッチャー、封水筒をすべて外しましょう。部品の取り外し方はそれぞれ異なるため、あらかじめ確認しておき、部品を傷つけたり破損させたりすることがないようにしましょう。
また、取り外した部品にも汚れやゴミが付着していることが考えられます。これらもつまりの原因となるため、このときにしっかりと汚れを落としておきましょう。お風呂用洗剤やスポンジを使用して隅々まで汚れを落としてください。
そして、この汚れはそのまま排水管には流さず、別で処分するようにしましょう。汚れをそのまま流してしまうとまたつまりの原因となってしまいます。
排水管を掃除する
では排水管の掃除をしていきます。排水溝の側面の汚れは液体パイプクリーナーを使用して落としていきましょう。液体パイプクリーナーを利用することで通常の洗剤では取れなかった汚れまで落とせます。液体パイプクリーナーを排水溝から直接流し、しばらく放置して汚れを浮かしましょう。
液体パイプクリーナーの使用量や放置時間についてはそれぞれの使用法を守るようにしましょう。また、液体パイプクリーナーを使っても症状が改善するとは限りません。状態がよくならない場合には、ラバーカップ(スッポン)や真空式パイプクリーナーを利用してみるのもおすすめです。
ネットを取り付けるなどしてつまりを予防する
毎日使用する浴室では排水溝にゴミが溜まりやすくつまりが発生しやすい環境となりがちです。そのため、少しでも掃除を楽にして掃除を継続することが大切です。
そこでおすすめなのが排水溝用のネットをかぶせることです。ネットをかぶせることで髪の毛やゴミはネットに引っかかり、排水口の奥まで流れていくことがほとんどなくなります。
排水溝や排水管に汚れが付着しにくくなり、掃除のときにはネットを交換するだけのため非常に簡単です。ドラッグストアや100円ショップなどで安く購入できます。
メンテナンスをしても状況が改善しない場合は?
では上記のような掃除や対策を施しても水の流れが悪い状態が改善しない場合、いったいどのような対応を取るべきなのでしょうか。ここではメンテナンスをしても改善しない場合について解説します。
先述したような掃除をしても状況が変化しない場合、排水管の奥などで私たちには対応できないようなトラブルや重度のつまりが起こっている可能性があります。
そのような場合に、無理やり自己流で修理を続けていると排水管を傷つけてしまったり破損させてしまったりする恐れがあります。自分で掃除をしても状況が改善しない場合には無理に修理を続けることはやめ、速やかに専門業者に依頼するようにしましょう。
一般的なユニットバスにおいてつまりを解消するための費用相場としては5,000円~2万円程度となっているようです。
また、詰まりの状況や依頼する時期などによっては価格が変動することがあります。予想以上の高額請求をされるというようなトラブルを未然に防ぐためにも、あらかじめ見積もりをしてもらうようにしましょう。
また、依頼する業者を選択する場合には、余裕があれば相見積もりをしてもらうことをおすすめします。相見積もりをすることで比較的リーズナブルに施工してもらえる業者を簡単に見つけられます。
さらに、各業者の施工実績や利用者からの口コミなどをしっかりと確認するようにしましょう。業者選びにしっかりと時間をかけることで、のちのちトラブルに発展する可能性を抑えられます。
まとめ
ユニットバスは、複数の排水溝から奥の排水管で合流しているためつまりを起こすともう一方に影響が出て水が流れにくくなることがあります。
軽度のつまりであれば自力で解消することが可能ですが、改善しない場合には専門業者への依頼が必要です。業者選びの際の注意点を確認したうえで、速やかに専門業者に依頼するようにしましょう!