水のコラム
水栓交換のタイミングは?かかる費用や水栓の種類も紹介
「キッチン蛇口水栓の替え時っていつなの?」「費用ってどのくらいかかるのだろう」このような疑問を持っている方もいらっしゃるでしょう。
この記事では、水栓交換の目処やかかるコスト、どのような種類のものがあるのかなど詳しく解説していきます。ぜひ水栓交換の参考情報として活用してください。
水栓の種類ごとの特徴
まず蛇口水栓の種類の特徴を代表的なものから紹介していきます。あなたが使用している水栓と近いものはどれなのか是非検討してみてください。
■単水栓
ハンドルと蛇口がそれぞれ一個ずつ取り付けられているベーシックな形の水栓です。キッチン以外では、洗濯機のスペースなどで多用されています。このタイプのもう一つの特徴は、お湯と水のどちらかだけ出すことです。
単水栓のハンドルには、赤や青の印がついていることがほとんどですが、青が水を示し、赤がお湯を示しているのが一般的です。ここで少し費用のことに触れますと、本体価格はだいたい1,200円以上となっています。構造がシンプルなので、費用はそれほどかかりません。
一方、デザイン性に優れたモデルの場合、価格はグッと上がります。たとえば、アーチ型にオシャレにデザインされた「グースネック」型の製品は、だいたい2,500円以上の値段が掛かってきます。
■シングルレバー混合栓
一つの蛇口に一つの「レバータイプハンドル」が取り付けられている水栓です。一つのレバーだけでお湯と水どちらも出すことが可能です。
水量を調節したい時は、レバーハンドルを上下に動かし、温度調節時は左右にレバーハンドルを動かします。調理などしながらでも操作できてしまうのが便利な点です。キッチン以外でも洗面所で使われているケースが多いです。
本体価格は製造メーカーによりけりですが、だいたい6,000円以上かかります。ちなみに、ハンドルのところがシャワータイプで伸ばして使用できるものは、10,000円からとなっています。
■ツーハンドル混合栓
一つの蛇口の左右に水用とお湯用のハンドルがそれぞれ1つずつ取り付けられた水栓です。
一般的に、水用のハンドルには、青い印、お湯用のハンドルには、赤い印がそれぞれ付いています。お湯や水のみを出したい時は、それに対応したハンドルを一つ開き、水温を調節したい時は、お湯と水それぞれのハンドルを開いて操作します。
このタイプの水栓は、お風呂場などに取り付けられていることが多いです。本体価格はメーカーによってまちまちですが、シンプルなものならだいたい6,000円からです。ただ、アンティーク調などのこだわったデザインにすると、だいたい10,000円からとなっています。
■サーモスタット混合栓
横に長い円柱型ハンドルと蛇口が一つだけ付属されたタイプの水栓です。
円柱形の両側には一つずつ回転タイプのハンドルが取り付けられており、片方では温度、もう一方で水量を調節する仕組みになっています。
水圧や水量変化に強く吐水温度が変化しにくいので、湯温を一定レベルにしておきたい時ときにとても便利な水栓です。キッチン以外ではお風呂場でよく使われています。
このタイプの本体にかかる費用としては、おおむね1万4,000円からとなっています。湯温を維持するサーモスタット機能など水栓の内部構造が複雑なので、オーソドックスなものと比べて、割高です。加えて、機能やデザインがバラエティ豊富なので、価格帯が幅広いといえます。
■タッチレス水栓
タッチレス水栓は、水栓本体内部に装備されているセンサーに手をかざすだけで、水を出したり、止めたりできるハイテクな水栓です。ハンドルに触れることなく吐水できるので、手に汚れや泡が付いていても簡単に操作可能です。
手が濡れている時にハンドル操作をする必要がありません。また、水栓自体に汚れや垢が付着しにくいのも良い点です。蛇口がアーチ型の「グースネック型」だと、キッチンの雰囲気をガラッとおしゃれに変えてくれます。センサー式なので電源や電池が必須です。それが難しい時には、乾電池式を検討しましょう。このタイプの本体価格は、約3万5,000円からです。
キッチンの水栓には、形状の他にその取り付け方法によって分けられることもあります。
代表的なものが、台に付けるタイプの「ワンホール」と「ツーホール」です。シンクの上部に穴を一つ空けて装着する水栓をワンホール、二つ空けて装着する水栓をツーホールといったように分類します。
ワンホールは水とお湯の配管それぞれを1つの穴に一緒に通し、ツーホールは水とお湯の配管を2つの穴各々に分けて通すという相違もあります。ワンホールとツーホールで分類分けされるのは、主としてシングルレバー・ツーハンドル混合栓の2つです。
水栓交換のタイミングは?
キッチンをはじめとして、お風呂場や洗濯機場などほぼ毎日使う水栓ですから、経年により劣化してくるのは当然です。そこで大事になってくるのが、取り替えのタイミングですよね。
取り付け場所や種別と照らし合わせながら紹介していきます。水栓の寿命は、だいたい10年程です。逆を言うと、10年経過後は買い直しを検討しましょう。
「必要な部品交換だけでもいいのでは?」と思われる方もいるかもしれません。ただ、10年が経過すると専用の部品が発売中止になっている可能性も考えなければなりません。
よって、部品を探す手間と時間が必須です。なかには、部品が見つからないケースもあり得ます。仮に故障した部品だけ交換しても、本体も10年経過しているものなので別の部品が必要になることもあります。
10年未満なら部品交換だけで良いかもしれませんが、10年以上経過しているのであれば、本体丸ごと交換するようにしたいですね
栓の交換費用相場
それでは、各症例を見ながら実際の交換基準相場について紹介していきましょう。
■水漏れ
水栓の不具合故障で最も頻繁に起こるケースが、水漏れです。水栓から水が噴水のように出てきてしまうようなひどい水漏れも起こる可能性はありますが、まず、その手前段階で水が少しずつ染み出してくる軽度の水漏れ症状が現れてくるはずなので、この時点で修理をしましょう。軽度であれば、だいたいコマやパッキンの劣化が原因ですので、部品交換のみで済みます。このケースの費用目安は、DIYで自力交換した場合は、100円〜300円ぐらい。専門業者に依頼した場合は、5,000円〜10,000円ぐらいです。
■レバーハンドルの動きが悪い
レバーハンドルの動きが悪い場合は、ネジの緩みや部品劣化による動きの鈍化、中が錆びているなどの症状が原因として考えられます。
ネジの緩みを調節したり、中のバルブやカートリッジなどの部品交換で直るケースもありますが、錆びてボロボロな状態になっている時などは、水栓自体の交換が必須です。
こういった場合の費用目安は、DIYであれば、交換費用は、5,000円程度で、専門業者に依頼をした場合の交換費用は、8,000円〜13,000円程になります。
■それ以外の水栓不具合
水漏れやレバーハンドルの動きが悪いという症状の故障は、経年数が10年未満で症状確認後あまり年月が経過していない程度であれば、部品交換で済むケースも多いですが「水温調節が不可能になった」「錆びた水が出てきてしまう」といった事態では、部品交換だけでは改善できないでしょう。
これらの症状は、長い年月が経ってしまった時に起こりやすい症状です。根本的なところで、故障によって水温調節ができなかったり、本体が錆びてしまっていたりするので、水栓本体の交換が必要です。場合によっては、水道管の点検さえも必要になってくる可能性が高いです。
まとめ
この記事では、水栓交換について違う水栓タイプを紹介しながら水栓交換時期の見極め方など解説してきました。10年も経ってしまうと、最初の状態がどうだったのか思い出せなくなってしまいますよね。それを避けるためにも、5年ごとに状態を記録してチェックしておくなどの対策をしておくと良いかもしれません。