水のコラム
分岐水栓をうまく取り付けるには?具体的な方法を解説
食洗器を利用するときに必要となるのが分岐水栓です。分岐水栓はDIYで設置することは可能なのでしょうか。
そこで今回は、分岐水栓は自力で取り付けることができるのかどうか、分岐水栓を選ぶときに確認しておきたいポイント、自力で分岐水栓を取り付ける方法とその注意点、分岐水栓の取り付けを業者に依頼する際の費用相場について解説します。
目次
自力で分岐水栓の取り付はできる?
そもそも分岐水栓を自力で取り付けることは可能なのでしょうか。
分岐水栓を自力で取り付けることは可能です。水道工事においては自治体に指定されている工事業者に依頼して作業してもらわなくてはいけないという決まりがあります。
しかし、一部の簡単な工事に関してはこの決まりの例外となっています。分岐水栓の取り付け工事は簡単な工事に分類され、自力での取り付けが認められています。自力で作業する分一定のリスクが生じるため、それを理解しておかなくてはいけません。
まずは交換する分岐水栓を自分で選ばなくてはいけません。ここで適切な製品を選ばないと後々水漏れなどのトラブルが発生する可能性が出てきます。簡単な工事であったとしても、トラブルが発生した場合にはもちろん自己責任になることを覚えておきましょう。
蛇口の取り外しが難しかったり、自分ではできなかったりすることがあります。そのような場合には自治体や業者に依頼することをおすすめします。無理に自分で作業しようとせず、厳しいときには自治体や専門業者の指示に従うことを忘れないでください。
食洗機の分岐水栓を選ぶときに確認しておきたいポイントとは?
食洗器の分岐水栓を選ぶときに確認してほしいポイントがあります。
ここではそれらのポイントついて解説します。おさえておきたいポイントは蛇口のメーカーが分かるときと、分からないときで異なります。それぞれで紹介します。
蛇口のメーカーが分かるとき
現在使用している蛇口のメーカーが分かるときには比較的簡単です。蛇口のメーカーは蛇口の裏側などを確認してわかる場合があります。蛇口裏側にメーカー名や製品番号が書かれているシールが貼られていることがあります。これを確認できれば、ここに書かれたメーカーに問い合わせて適切な製品番号の水栓を購入できます。
基本的に分岐水栓は品番で分類されています。そのため分岐水栓を製造しているメーカーのホームページなどからその品番の製品を購入するようにしてください。メーカーによっては品番のみで分岐水栓を検索して見つけることができます。
ご自宅で使用しているメーカーがTOTOのときには「水栓器具品番特定システム見つかるちゃん」というシステムを利用して簡単に見つけることができます。
品番が分かる場合には直接その品番に適合する分岐水栓を購入して問題ありません。
蛇口メーカーが分からないとき
蛇口によってはメーカーや品番が書かれたシールが貼られていないことがあります。また、貼られていても解読できなくなっていることもあるかもしれません。
そんなときにおすすめなのがパナソニック提供の「分岐水栓サポートデスク」です。こちらのサービスを利用することで適合する分岐水栓を見つけられます。
このサービスではメールで現在の水栓の写真を送信するだけで最適な分岐水栓を提示してもらえます。基本的には1営業日程度で返信が来るようですので、メーカーや品番が特定できない場合にはとてもおすすめです。
自力で食洗機の分岐水栓を取り付けるには?
ここでは自力で分岐水栓を取り付ける方法を注意点と共にご紹介します。
DIYで取り付ける方法
自力での取り付け方法自体は結構簡単です。
まずは設置する分岐水栓と工具を準備してください。水漏れを防ぐため、シンクの下についているキッチンの止水栓を閉めましょう。キッチンの止水栓を閉めてもトイレや洗濯機は問題なく使用できますので安心してください。
もしもキッチンの止水栓が見当たらない場合には家の水道の元栓を閉めてください。元栓はメーターボックス内にあります。しかし、元栓を閉めてしまうと家中の水道が使用できなくなりますので注意しましょう。
次に蛇口本体を分解してください。分岐水栓を取り付けて、蛇口を組み立てます。分岐部分をしっかりと締めて固定しましょう。元栓を閉めてみて水漏れがないかを確認してみてください。異常がないようであれば、交換作業は完了です。
DIYをする際の注意点
DIYで分岐水栓を取り付けるときに注意したいことが2点あるため、ここでご紹介します。
まずは食洗器につなぐ分岐水栓の位置を考えて設置するようにしましょう。分岐水栓の種類によっては取り付けの段階で分岐水栓の向きが固定されるものがあります。この場合には蛇口に対してどの位置に食洗器を置くのかを決めておかなくてはいけません。
もしも食洗器と逆向きの場合には専用のチューブを大きく回さないといけないため注意です。
一方で食洗器と分岐水栓が近すぎて設置が難しいことがあります。この場合にはわざと逆向きに設置する方法があります。分岐水栓を自分で設置する場合には食洗器との距離も考慮に入れましょう。
もう一点は、水かお湯のどちらの栓に取り付けるかを決めることです。お湯と水が両方出せる混合栓を使っている方はこれを考えなくてはいけません。どちらに接続しても問題ありませんが、お湯に接続するときのメリット・デメリットを理解したうえで決めるようにしましょう。
お湯側に接続するメリットは、食洗器の食器洗いの時間が短くなること、電気でお湯を作らないため電気代節約になること、食洗器本体の発熱を抑えられることの3点です。一方でデメリットはガス代が高くなってしまうことです。以上の点を踏まえるとお湯に接続する方がメリットは大きいかもしれません。
お湯側に接続する際には食洗器がお湯接続に対応していることの確認と、給湯温度を60度以下に設定することを守るようにしましょう。
業者に分岐水栓の取り付けを依頼する場合の費用相場
自力での取り付けが困難なときには専門業者に依頼する必要があります。ここでは専門業者に分岐水栓の取り付けを依頼した際の発生費用について解説します。
分岐水栓の取り付けにかかる費用は以下のようになります。家電量販店に工事を依頼した際、食洗器の取り付けと一緒であれば5,000円、分岐水栓のみの取り付けであれば4,000円が相場です。
一方水道工事業者に工事を依頼した際、食洗器の取り付けと一緒であれば20,000~30,000円、分岐水栓のみの取り付けであれば10,000~15,000円が相場の様です。上記の金額に分岐水栓本体の料金が別途で発生します。
ここからわかるように大手家電量販店の工事の方が安く済ませることができます。ネットショップから自分で購入した分岐水栓を水道業者に取り付けてもらうだけであれば15,000円ほどで依頼できますが、家電量販店に比べると割高となります。
どちらに依頼するにしても、工事前にどのくらいの費用が発生するのか見積もりをしてもらうことを忘れないでください。思わぬ追加請求をされてトラブルに発展するなんてことを防ぐことができます。
まとめ
今回は食洗器を利用する際に必要となる分岐水栓を自力で取り付けることは可能なのか、分岐水栓を選ぶ際に確認しておきたいポイント、分岐水栓の取り付け方法と注意点、分岐水栓の取り付けを専門業者に依頼したときの費用相場について解説してきました。
分岐水栓の取り付けは簡単なため自力でも可能でした。しかし、適切に分岐水栓を選ばないといけないことや取り付け時の注意点などもありました。
今回の内容を参考にすれば取り付けは可能です。しかし、適切な分岐水栓が見つからない場合や取り付けに自信がないような方は、比較的割安だった大手家電量販店などの業者に依頼することをおすすめします!