水のコラム

トイレ詰まりの意外な原因?実はトイレに流してはいけない物

2021年09月07日  トイレのつまり

水道関連のトラブルの中でも、トイレの詰まりはよくあるトラブルの一つと言われています。なぜ、トイレの詰まりがよくあるトラブルと言われているのでしょうか。それは、本来であれば水に流してはいけないものを、そうとは知らずに流してしまっていることが理由の一つに挙げられます。

今回は、意外と知られていない、実はトイレに流してはいけないものをご紹介します。

実はトイレに流してはいけないもの

・嘔吐物
突然の吐き気に見舞われて、慌ててトイレに駆け込んで便器内に吐き出してそのまま流す……。一見、何の問題もないように思えます。実はこの行動はトイレを詰まらせる原因になっているのです。

胃袋で消化される前の食べ物はまだ固形物や油分が多く含まれており、排泄物と異なって水に溶けることなく流れていきます。すると、便器の奥や排水管などに引っ掛かって蓄積し、排泄物やトイレットペーパーなど他の物と絡まって詰まりが発生してしまうのです。突然吐き気に見舞われても、トイレで吐き出したい気持ちをグッと堪えて、生ゴミ処理用のエチケット袋などに吐き出し、可燃ごみとして処分するようにしましょう。

・食べ残し
どうしても食べきれなかった食べ残しなどをトイレに流すのも、嘔吐物同様トイレを詰まらせる原因になります。咀嚼されて細かくなった嘔吐物と異なり、食べ残しは食材の原形を残していますので、なおさら詰まりやすいと言えます。詰まりだけでなく悪臭の原因にもなりますので、食べ残しはきちんと可燃ごみとしてゴミ箱に捨てるようにしましょう。

・ペットの糞
ペットの糞は、人間の排泄物と同様、トイレに流しても問題ないと思われがちです。意外にもこれがトイレを詰まらせる原因になっていることが多いのです。例えば、犬を飼育している家庭であれば、毎日散歩に連れていき、外で排泄した糞を持ち帰るのは常識と言えるでしょう。その糞には、路上に落ちていた土や小石、落ち葉など、トイレに流してはいけないものまで付着していることがあります。

これをそのまま流してしまうと、土や落ち葉がトイレを詰まらせ、小石が便器や排水管を傷めて思わぬ故障の原因となってしまうのです。犬が散歩中に排泄した糞は可燃ごみとして処分するようにしましょう。

猫を飼育している場合、糞にくっついて固まるタイプのトイレ砂を使用する家庭がほとんどかと思われます。基本的にはこれらのトイレ砂は水に流しても問題ないとパッケージに記載されていますが、数匹分の糞をまとめて流すなど、一度に大量のトイレ砂が付着した糞を流すと詰まりの原因となってしまうのです。

他にも、猫の糞は水に溶けにくく、また毛づくろいの際に飲み込んだ体毛が含まれていることから、糞だけだったとしても詰まりの原因になりやすいと言われているのです。猫の糞を処理する際は、少量ずつ流すか、可燃ごみとして処分するようにしましょう。

自治体によってはそもそもペットの糞をトイレに流してはいけないとしているところも存在します。これは、下水処理施設が下水を処理する地域の人口などを元に設計されていて、ペットの飼育数は計算に入れておらず、ペットの糞まで流してしまうと1日の処理能力を上回ってしまう可能性があるためです。お住まいの自治体の指示に従い、ペットの糞を処理するようにしましょう。

詰まりが発生したときの対処方法

・水圧で押し流す
大量のトイレットペーパーや糞など、水に溶けるものが原因で詰まっている場合に使える方法です。まずは、便器内の汚水を汲み出して水量を減らし、便器の周りにタオルや新聞紙など汚れても良いものを敷き詰めてください。バケツなどに水またはぬるま湯を用意し、水が溢れないように注意しつつ便器の奥に向かって流し込みます。つまりが解消しない場合、しばらく時間を置いてからもう一度試してください。何度か繰り返すうちにつまりが解消する場合があります。

・ラバーカップで引き上げる
完全に詰まっている場合や、食べ残しや小物など、水に溶けないものが原因で詰まっている場合、先程ご紹介した水で押し流す方法は使えません。水圧で更に奥に押し込んで排水口の奥まで行ってしまうと、完全に取り出せなくなってしまうからです。この場合、ラバーカップなどで詰まりの原因を取り除く必要があります。ラバーカップを便器内の奥に押し付け、引き上げるようにして使用してください。

このとき、詰まりの原因が取れると同時に汚水が溢れることがあるので、ビニールシートなどで便器を覆っておくと良いでしょう。一度で取れなかったとしても、何度も繰り返し行うことで詰まりの原因が取れてくる可能性があります。

基本的には早めに水道業者に相談を

トイレの詰まりは自分で解決することもできますが、基本的には早急に水道業者に相談するのが良いでしょう。自力で解決しようとしたものの、対処を間違えて悪化させてしまい、溢れた汚水をそのままにしているとカビや悪臭など衛生面での問題も発生するからです。

特に、便器内に留まっていた詰まりを誤った対処で排水管の方まで流れていってしまった場合、便器を取り外して排水管を交換するなど、修理費用が高額になってしまいます。自分で対処するのが難しいと感じたら、無理をせず早めに業者に連絡しましょう。

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