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ゴムシート防水ってどんな防水?ゴムシート防水について徹底解説

2023年05月01日  水回り

屋外の防水は、ウレタン防水やゴムシート防水などいくつかの種類があります。

中でも、ゴムシート防水は「聞いたことがあってもよくわからない」「初めて聞いた」という方も多いです。

ゴムシート防水は「シート防水」と一括りに呼ばれることが多いため、あまり馴染みのない言葉と感じるのでしょう。

屋根やベランダなど屋外の防水がしっかりとできていないと、雨漏りの原因になります。

そこで今回は「ゴムシート防水が気になる」という方に向けて、ゴムシート防水について解説します。

ゴムシートとはどんなもの?

一般的にゴムシートは、合成ゴムを1~2mm程度の厚さでシート状に形成したものを指します。

ゴムシートの使い方は多岐に渡り、吸音材やクッション、防水など用途に合わせて形状を変える特徴があります。

ゴムシートには、接着剤や粘着シートを施してあり、ビスや金具などを使わなくても取り付けられるタイプなど種類が豊富なのが特徴です。

シート状なので広範囲を短期間で施工できるなど施工性がよいことから改修工事にも

使用されることもあります。

ゴムシートによる防水のメリット

ゴムシート防水は、下地を選ばず施工ができたりコストをおさえられたりなどメリットが多くあります。

ゴムシート防水のメリットを下記でご紹介します。

下地を選ばない

ゴムシート防水は下地を選びません。

ゴムシートは、材質がゴムのため伸縮性があるのが特徴です。

伸縮性があることで、下地の亀裂や膨張等が生じていても、ゴムシート伸縮し下地に適合します。

また、軽量なので木造の建築物への施工や既存のシート防水等の上からでも施工可能なので応急処置にも最適です。

下地を選ばず施工ができるのは、素材がゴムだからこそ叶うと言えます。

短期施工が可能

ゴムシート防水は施工期間が短いというメリットがあります。

形状がシート状なので、アスファルト防水や塗膜防水などの防水工法に比べ工程少ないです。

アスファルト防水や塗膜防水のように、何層も防水層を塗り重ねたり貼り重ねたりする工程を省けるので、短期施工が叶います。

また、大掛かりな機材等の準備の必要がないため、広い範囲を一度に施工可能な部分もゴムシート防水のメリットでしょう。

温度による形状の変化が少ないため施工地域の気候に左右されにくく、天気が悪いから施工を延期することも少ないです。

コストを抑えられる

アスファルト防水、塗膜防水工法などの防水工法に比べ、安価での施工が可能です。

使用する材料や機材が少ないので、コストをおさえられます。

また、補修が必要な場所を部分的に補修することができるので、必要な範囲だけの施工ができるので、コスト削減が叶います。

ゴムシートによる防水のデメリット

ゴムシートは、名前の通りゴム素材であるため、ひび割れや施工が難しい箇所があるというデメリットがあります。

下記でゴムシート防水のデメリットをご紹介します。

ひび割れ

ゴムシート防水のデメリットは、ひび割れです。

ゴムシート防水は屋上で使用されることが多く、直射日光や紫外線の影響でひび割れが生じます。

また、素材がゴムなので、年数を重ねるうちに硬化し伸縮性が失われます。

伸縮性が失われることで、下地の動きについていかずひび割れが生じるのです。

施工が難しい箇所がある

施工が難しい箇所があるのもゴムシート防水のデメリットのひとつです。

ゴムシート防水は複雑な形状の場所では施工が難しい素材です。

下地に凹凸があったり凹凸が大きかったりする箇所や段差がある場所はシート防水の貼り付けが難しく下地との間に隙間ができてしまう場合があります。

防水シートが浮いてしまうと、隙間から水が侵入してしまい水漏れや雨漏りなどのトラブルの恐れがあります。

傷がつきやすい

ゴムシートは、1〜2mm程度と非常に薄い素材であるため傷つきやすいです。

鳥による被害も少なくはなく、カラスやスズメなどがクチバシでゴムを突いて穴が空いてしまったというケースもあります。

傷や穴が空いてしまった箇所から、水が入り込み雨漏りや水漏れが発生しやすくなります。

ゴムシート防水は、山間部や都心部でも鳥が飛び回っている地域では控えた方が良いでしょう。

ゴムシートの施工方法

ゴムシート防水の施工方法は、接着施工と機会的固定施工の2種類が主な施工方法です。

下地の素材によって施工方法が異なります。

それぞれのどのような施工方法なのかを下記で解説します。

接着施工

接着施工は、下地とゴムシートに接着剤を塗布し、貼り付けていく施工方法です。

通常のコンクリートよりも軽い素材の「ALCパネル」が下地の場合に用いられることが多いです。

下地とゴムシートを貼り付けたあとは、トップコートを塗って仕上げます。

接着施工は、接着剤が劣化します。

シートが重なっている部分から浸水する場合があるので、定期的にメンテナンスを行いましょう。

機械的固定施工

機会的固定施工は、下地とゴムシートの間に緩衝材を挟み、ビスや鉄板など使用して固定する施工方法です。

施工できる下地の種類が限られており、コンクリートのみの施工となります。

施工後は、接着施工と同様にトップコートを塗って仕上げます。

機会的固定施工は、適応性に優れているのが特徴です。

ゴムシート防水のメンテナンス

ゴムシート防水は、素材の薄さや施工箇所により、傷つきやすかったり隙間ができたりします。

傷や隙間から水が浸水したり接着剤が劣化したりするので、定期的なメンテナンスが大切です。

ゴムシート防水のメンテナンスの内容を下記で解説します。

破れ

ゴムシートの破れには、パッチ処理をします。

破れている箇所を覆うように補修を行い、ゴムシートの破れた部分から雨が入り込むのを防ぎます。

破れている箇所をそのままにすると、雨水が入り込み雨漏りの原因になります。

ゴムシートの破れはそのままにせず、早めにメンテナンスを行いましょう。

膨れ

ゴムシートに膨れ部分がある場合は、脱気口から水蒸気を逃す処理をします。

ゴムシートの膨れを放置していると膨れ部分が大きくなり破裂するおそれがあります。

破裂部分から雨が入り込み雨漏りなどのトラブルの原因になるので、メンテナンス時にしっかりと対処をおこってもらいましょう。

剥がれ

ゴムシートの部分的な剥がれは、再度接着を行います。

隙間ができると雨漏りの原因になるので、メンテナンス時は剥がれている部分がないかを入念にチェックします。

結合部分や端部は剥がれやすいので、定期的にチェックをしましょう。

塗り替え

ゴムシート防水の仕上げに塗布しているトップコートの塗り替え作業もメンテナンスのひとつです。

トップコートは、5~10年程度で剥がれてくるので塗り替えが必要になります。

ゴムシート自体にも防水効果はありますが、トップコートで仕上げることで防水効果を高めます。

防水効果を保つためにも、定期的にトップコートの塗り替えは必要と言えるでしょう。

まとめ

ゴムシート防水は、施工する下地を選ばないことがメリットです。

下地を選ばないだけではなく、ゴムシートは軽量であるため施工する建物の素材を選びません。

また、気候や温度に左右されないので、短期間で施工できるのもゴムシート防水のメリットです。

ゴムシートは、薄い素材のため傷つきやすかったり施工箇所の形状によっては隙間ができてしまったりする場合があります。

しかし、定期的なメンテナンスを行うことで、雨漏りや水漏れなどのトラブルを防げます。

ゴムシート防水を考えている方は、今回解説したメリットデメリットを参考にしてみてください。

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