水のコラム

混合栓のパッキン、交換方法は難しい?わかりやすく解説!

2022年11月30日  水回り


 
最近の住宅には、ほとんどの場所で混合栓が使われています。混合栓とは水とお湯を混ぜて、希望する適温にして出すことのできる水栓のことです。
浴室にはほとんどのケースで混合栓が使われていますし、キッチンや洗面所にも混合栓は使われています。
混合栓は希望の温度のお湯や水を出すことが可能な便利なアイテムなので、水漏れを起こすと困っていまいます。
混合栓が水漏れを起こす原因は、多くがパッキンの劣化によります。ここでは便利な混合栓のパッキン交換について、分かりやすく解説します。

混合栓のパッキン交換方法

混合栓からの水漏れは、内部のゴムパッキンの損耗が原因となることがほとんどです。では、混合栓のゴムパッキンは、自分での交換は可能なのでしょうか。
DIYに慣れている方なら自分で交換できますし、交換する混合栓のゴムパッキンもホームセンターなどで購入できるので、修理用の工具と手順さえ分かっていれば大丈夫です。
それではここで、シングルレバー混合栓のゴムパッキンの交換方法を、できるだけ分かりやすく解説します。

用意する道具

パッキンを交換するには混合栓を分解する必要がありますから、そのためには道具が必要です。
・モンキーレンチ
・ウォーターポンプフライヤー
・胴体固定用レンチ
・ドライバー(プラス・マイナス)
普段からDIYをしている方なら、モンキーレンチとドライバーは自宅にあるはずです。ウォーターポンプフライヤーは1,500円ほど、胴体固定用レンチは2,500円ほどで、ホームセンターなどにて購入できます。

交換用のパッキンは型番を調べるか実物を持って購入する

交換用のゴムパッキンの購入方法ですが、混合栓の型番を調べれば購入ができます。ただ型番がよく分からないことも多いので、先に混合栓を分解して既存のゴムパッキンを取り外します。
そして実際のゴムパッキンをホームセンターに持っていき、スタッフに「これと同じゴムパッキンが欲しいです」と相談すれば、同じものを探してくれます。この方法のほうが、簡単で手っ取り早く確実です。

シングルレバー混合栓の仕組み

シングルレバー混合栓の仕組みは次のようになっていて、上部から順番にパーツを紹介します。1が最上部で、順番にシンクとの取り付け部へと下がっていきます。
1:操作レバー
2:カートリッジ押え
3:セラミックカートリッジ
4:固定用カバー
5:トップシールパッキン
ここでシンクに接続
6:固定ナットセット⇒シンクの下で固定
交換する目的のゴムパッキンは「5:トップシールパッキン」です。

ゴムパッキンの交換方法 ステップ1:止水栓、元栓を閉める

ではいよいよゴムパッキンを交換していきます。止水栓はキッチンや洗面台ではシンクの下に設置されていて、マイナスドライバーで右回り(時計方向)に回すと、水を止めることができます。
止水栓が見当たらない場合は、水道メーターの横にある元栓を閉めて水を止めます。この作業を忘れると、水漏れどころが噴水のように水が噴き出すので忘れずに実行しましょう。

ステップ2:レバーを取り外す

次にレバーを取り外します。キャップがあり外すと中にネジがあるので、そのネジを緩めるとレバーを取り外すことができます。
キャップの位置はメーカーや型番によって異なるので、どこにキャップがあるか探しておくと作業がスムーズです。

ステップ3:固定用カバーを外す

レバーの取り外しができたら「2:カートリッジ押え⇒3:セラミックカートリッジ」を外します。そして固定用カバーを取り外すのですが、このときに工具が必要になります。
混合栓の根元(シンクに接続している部分)を、ウォーターポンプフライヤーで固定します。そして固定用カバーを胴体固定用レンチで挟んで左回り(反時計回り)に回します。
この作業の注意点は、混合栓の根元をウォーターポンプフライヤーで必ず固定しておくことです。そうしないで固定用カバーを回してしまうと、混合栓全体がとも回りしてしまい、水とお湯を供給するパイプが損傷してしまいます。
パイプが損傷すると高額な修理費が必要となるので、ここは要注意です。

ステップ4:ゴムパッキンを交換する

固定用カバーが外れたら「5:トップシールパッキン」が見えるので、ゴムパッキンを交換します。この時点でゴムパッキンが用意できていなければ、ゴムパッキンを取り外してホームセンターに持っていき、同じものを購入します。
大抵のシングルレバー混合栓では、上下に2つのゴムパッキンが使われているので、上下を間違えないようにセットします。

ステップ5:逆の手順で元に戻す

ゴムパッキンを交換したら、固定用カバーを右回りで取り付けて「3:セラミックカートリッジ⇒2:カートリッジ押え」の順に取り付けます。
そしてレバーを戻しネジを閉めて固定したら、キャップを閉めれば交換完了です。このときも、固定用カバーを取り付ける際には、混合栓の根元をウォーターポンプフライヤーで固定します。

ステップ6:止水栓、元栓を開けて漏れがないか確認

最後に止水栓または元栓を開けて、水漏れしていないか確認します。ゴムパッキンの劣化が原因であれば、確実に水漏れは直っているはずです。

混合栓の故障はパッキン交換だけで直らない場合も

先の手順で混合栓のゴムパッキンを交換しても、水漏れが止まらない場合は「3:セラミックカートリッジ」の交換が必要です。
このカートリッジは混合栓の重要な部分で、故障するとレバーを閉めても水漏れする、混合栓の各パーツの接続部から水漏れするなど、さまざまな水漏れを起こしてしまいます。
そのほか水漏れ以外の故障では、ゴムパッキンを交換するだけでは直らない故障もあります。

原因はカートリッジの経年劣化

カートリッジの不具合は、経年劣化による故障が原因の多くを占めています。同じタイプのカートリッジに交換すれば、水漏れは直ります。
カートリッジを購入する際には型番が必要で、カートリッジ本体を持って行っても分からないケースが多いです。型番を調べた上で、カートリッジ本体を持っていくのがベストになります。

さまざまな混合栓の故障

ここまで解説してきた水漏れでは、ゴムパッキンを交換したりカートリッジを交換したりすれば、修理を自分で行うことが可能でした。ただ混合栓の故障はこうした水漏れ以外にも存在します。
・ハンドルが壊れた
・ハンドルが固くて動かしづらい
・水の出が悪い
・温度調節が効かない
・パッキンやカートリッジを交換しても水漏れが止まらない
このような故障では、自分で修理できないケースがほとんどです。

パッキン以外の修理はどこに依頼すべき?

それでは先のさまざまな混合栓の故障では、どこに依頼するのがベストなのでしょう。混合栓は毎日利用するものなので、早急に修理する必要があります。
ましてやハンドルが壊れたり、パッキンやカートリッジを交換しても水漏れが止まらなかったりするケースでは、混合栓を使うことができません。
混合栓の修理は水道の専門業者に依頼しますが、業者を選ぶ際には口コミのよい業者や、修理実績が豊富な業者を選ぶと安心です。

混合栓の修理にかかる費用

混合栓の修理を業者に依頼すると、どれだけの費用が必要なのかが気になるところです。そこでここでは、一般的な修理費用を参考までに紹介しておきます。
修理費は各業者で異なるので、ここで紹介するよりも高額や低額になるケースがあります。
・部品交換:8,800円(税込)~
・混合栓の交換:11,000円(税込)~+混合栓代
・そのほかの修理:8,800円(税込)~
これ以外にも、出張料金が必要になるケースもあります。

まとめ

今回は混合栓のゴムパッキンの交換方法について、できるだけ分かりやすく解説しました。道具があり手順さえ分かればDIYを得意としている方なら、問題なく交換を行うことが可能です。
そうでない方でも不器用でなければ意外に簡単なので、自分で交換できるかも知れません。
ただし、固定用カバーを取り外す際には、必ず混合栓自体をウォーターポンプフライヤーで固定しなければ、シンク内にあるパイプが破損して高額な修理代が必要になります。そして必ず、止水栓または元栓を閉めることも重要です。
自分で修理する自信のない方は、無理をしないで専門の業者に依頼することをおすすめします。

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