水のコラム

キッチンの標準的な高さや決め方を知って使いやすさを良くしよう!

2022年10月29日  キッチン

長時間キッチンに立ちっぱなしで作業し続けた結果、腰や背中が痛くなったという経験はありませんか。もしかしたら、キッチンの高さが合っていないことが原因かもしれません。

この記事では、キッチンの高さを決める方法や気をつけること、リフォーム費用はどれくらいかかるかなどを詳しく解説します。キッチンのリフォームを検討中の方は最後まで読んで役立ててください。

キッチンの標準的な高さは85cm

キッチンの高さとはワークトップの高さを意味しています。ワークトップとは、システムキッチンのコンロ台や調理台の上に取り付けられた天板のことです。

この高さは、日本工業規格(JIS)によって4種類の高さが規定されています。4種類のキッチンの高さというのは80cm、85cm、90cm、95cmです。その中でも多く使われている高さは、85cmです。この高さを選ぶ人が多いため、標準と考えられています。この高さは平均身長とマッチした高さとも言えるでしょう。

キッチンの高さはどうやって決めればいい?

前述でも触れたようにキッチンの標準的な高さは85cmです。しかし、すべての人にこの高さが合うわけではありません。自分の身長よりも低いキッチンで作業を続けると、どうしても前屈みになってしまうものです。そのため、腰や肩に負担がかかり、肩こりや腰痛を起こしてしまう可能性が高くなります。

反対に、自分の身長よりも高いキッチンで作業する場合、調理台で包丁を扱う際に上手く力を入れられません。無理に力を入れようとしてケガを招くこともあるでしょう。

キッチンの高さを決定するカギとなるのは、身長です。「身長(cm)÷2+5cm」という数式に自分の身長を合わせて計算してみてください。身長が150〜155cmある人は高さ80cm、身長160cmある人は85cm、身長160〜170の人は高さ90cm、身長170cm以上ある人は高さ95cmを選べます。

加えて、肘の高さから計算することもできます。キッチン作業の多くは、包丁を使ったり洗い物をしたりと、肘を使うことが多いのではないでしょうか。身長は同じでも、手の長さは人それぞれ異なります。

また、一般的に、キッチンの高さは肘よりも10〜15cmほど低いと使いやすいと言われています。万が一、身長の計算式で出したキッチンの高さでは「使いにくい」と感じる場合には、「肘高−10〜15cm」を目安に検討してみることをおすすめします。

キッチンの高さを決めるときに気を付けること

キッチンの高さを決める際にはどんなことに気をつける必要があるのでしょうか。以下で気をつけるべき5つのポイントを解説します。

コンロの高さ

ガスコンロの場合、キッチンの作業台に高さを合わせてしまうと、コンロの五徳分だけ高さが変わってしまいます。

鍋やフライパンを置く場合、コンロが高くなるため、作業しづらくなってしまうかもしれません。手首や腕を痛める原因にもつながるので、気になる方はコンロ周りのリフォームをおすすめします。

スリッパとキッチンマットの厚み

目安となる高さが決まっている場合、実際にシステムキッチンのショールームに見学に行ってみましょう。

ショールーム見学に行く場合は、忘れずに普段履いているスリッパも持参してください。ショールームでは靴を履いているため、裸足やスリッパを履いている時よりも厚みが増す可能性があります。靴からスリッパに履き替えて確かめることで、通常の状態に近づけられるでしょう。

キッチンマットを使っている人は、マットの厚みも測っておいてください。マットの厚みも考慮した上で、どの高さが作業しやすいかショールームでチェックしましょう。

1mm単位の高さ設計

一部の工務店が得意としている造作キッチンでは、1mm単位で高さ設定することが可能です。5cm刻みの高さだけでなく、87.5cmなど細かい単位を選べます。足腰が弱い方や、キッチンに立つ時間が長い方は、造作キッチンを検討してみることをおすすめします。

シンクや吊り棚とのバランス

シンクや吊り棚など、キッチン周辺環境とのバランスを意識することも重要です。食器を洗っていて肘まで濡れてしまうようであれば、シンク周辺の高い可能性があります。

反対に、洗い物をする時、腰をかがめる必要がある場合はシンクが低い証拠です。シンクの前に立ってみて底に指が届くくらいの高さを目安にしてください。吊り戸棚は、高すぎると手が届きにくく低すぎるとキッチン全体が狭く感じるかもしれません。

吊り戸棚を設置する際は、立った状態で視線に収納物が収まる位置を基準に設置することをおすすめします。

メインで使う人に合わせる

家庭によっては、親子2世帯でキッチンを利用する場合もあるかもしれません。その場合、最も長くキッチンに立つ人に高さを合わせるようにしてください。他の人が使う時には、スリッパやキッチンマットで高さ調節ができるでしょう。

キッチンの高さのみのリフォーム費用は?

キッチンの高さのみのリフォームは、大きく分けて3種類あります。以下で、それぞれの費用を詳しく説明します。

キッチン自体の高さ調節リフォーム

既に使っているシステムキッチンを取り外し、造作で台を作った後に、かさ上げすることで高さ調節します。

この工事にかかる費用は、約12〜22万円ほどとなり、新しいシステムキッチンにリフォームするのに比べると相当費用を抑えられるでしょう。既存のキッチンをそのまま使用するため、工事期間も1〜3日ほどで終了します。

費用をなるべく抑えて短期間で工事を終わらせたい人におすすめです。

シンク周りのリフォーム

シンクの平均的な深さはおよそ17〜20cmほどで、シンクの高さは調理台よりも低い位置に設置してあります。水回りの仕事をしている際に、腰を痛めた場合はシンクの高さ調整が必要になるかもしれません。

キッチンシンクを取り替える場合、工事費用はシンクの大きさによって変わってきます。幅100cm以内のステンレスシンクにリフォームする場合は、およそ5〜8万円かかるでしょう。

一方、幅100cm以上のステンレスにリフォームする場合は、およそ13万円かかります。工事日数は、どちらの場合も1日で終わります。シンクでの作業に負担を感じる方は、シンク調整で身体の負担を軽くすることが可能です。キッチン全体をリフォームするより費用も抑えられます。

ただし、シンクとカウンターが1枚の天板で作られたシステムキッチンやセクショナルキッチンは、シンクのみのリフォームに対応していません。事前にキッチンの構造をチェックしておきましょう。

コンロ周りのリフォーム

コンロが高くて調理しにくいという人には、コンロ周りの高さ調節がおすすめです。ガスコンロからIHヒーターにリフォームすると、五徳分の高さがなくなるため作業がスムーズになります。費用は、およそ9〜25万円ほどかかります。

IHヒーターのメーカーによって費用に違いが出ますが、メーカーにこだわらなければシンク同様に費用を抑えられます。ただし、IHヒーターにリフォームする場合、電源設置工事が必要です。

マンションの場合、IHヒーターが設置できないこともあるため、まずは管理会社に相談してみてください。

まとめ

キッチンの高さは主に、80cmから5cmごとに分かれた4パターンから選べます。多くの方が使っている85cmのキッチンは、平均身長が多いことが関係していると言えるでしょう。

「身長(cm)÷2+5cm」という数式に身長を当てはめて計算すると、自分に合ったキッチンの高さが分かるはずです。

また、「肘高−10〜15cm」を目安にすることもできます。まずは、数式に当てはめてみて、どの高さにマッチするかを調べてみてください。キッチンの高さを決定した後も、シンクや吊り棚とのバランスやコンロの高さなど、キッチン周辺の環境も考慮する必要があります。

キッチン全体のバランスを考慮した上で、使いやすい高さ設定を決定するようにしてください。

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